小川麻子Web個展

弊社が運営している、絵画メディア・販売サイト「日本橋Art.jp」では
10月16日~10月31日の期間、「小川麻子Web個展 Cirque des ténèbres ようこそ誰のものでもないサーカスへ」を開催いたします。
ぜひ展覧会の雰囲気をおうちから、スマホの中から、お楽しみください。
小川麻子Web個展 Cirque des ténèbres ようこそ誰のものでもないサーカスへ
※会期中のみ公開となります。
● ステートメント
年齢を重ねるにつれ、見た目や趣味嗜好は少しずつ変わっていきます。けれど、どれほど時が経っても変わらない、心の奥の大切な部分がきっとあるはずです。
本展「永印」は、私自身の思い出のフィルターを通して、その“永遠の印象”を形にした作品を集めました。日本画ならではの奥行きある色彩や質感も併せてご高覧いただき、心に残る一枚を見つけていただければ幸いです。
● 小川麻子
夜の帳が降りてきて、月がいちばん高く昇る頃、
冷たい闇の中、静かに幕が上がる。
照明も拍手もない舞台で
光に見放された影の者たちが舞い始める。
社会の輪郭をすり抜け、枠にはまりきらなかった、美の定義から零れ落ちた者たち。
やさしすぎる心、壊れた輪郭、名付けられなかった感情たち。
彼らは声を持たず、名前を持たない。
私もまた、そのひとり。
柔らかな嘘と沈黙に包まれた世界で自我をすり減らし、心は居場所を失っていった。
だけれども、孤独は静かな美となり、眩しさの裏側で人はそのままの形で立てるのだと知った。
誰の歓声も、賞賛も求めないサーカス。
ここでは視線を気にせず仮面を外し、心のままに踊り揺らめく。
深い傷は装飾に、沈黙は旋律に、世界の裂け目から生まれる歌を歌う。
ようこそCirque des ténèbresへ!
あなたの闇を連れて舞台にお越しください。
この舞台は世界の片隅で今も息づく静かな祈り。
あなたが在ることが芸術であり、祝福なのです。
2026チャリティーカレンダー+環境ポスター展(2025.11/13~11/18)では、
本展の出展作品を使用したカレンダーを展示販売予定。
詳細は会期が近くなりましたら http://www.tiqtomo.comにてご覧ください。