岡本望Web個展

弊社が運営している、絵画メディア・販売サイト「日本橋Art.jp」では
5月16日~5月31日の期間、「岡本望Web個展 猫眼譚~瞳の先の桃源郷~」を開催いたします。
ぜひ展覧会の雰囲気をおうちから、スマホの中から、お楽しみください。
岡本望Web個展 猫眼譚~瞳の先の桃源郷~
※会期中のみ公開となります。
● ステートメント
私にとって絵を描く(創造する)行為は、憧れ(夢)を追い続けることと思っています。
自分自身がなりたいもの、住みたい家、宇宙の果てといった夢物語の世界を幼少期は白い紙に描いたり想像していました。
現在の制作にも、夢物語の世界として、「桃源郷」をひとつのテーマで描くことが私の絵の根底にあります。
そもそも桃源郷とは、陶淵明の「桃花源記」に描かれた俗世から離れ、桃の花の咲く山奥で平和で穏やか過ごす人々がいる世界が由来です。
今回「猫」と「桃源郷」をテーマにしていますが、一見、繋がりがないように感じるかと思います。
しかし、猫(特に飼い猫)の生活を見ていると、毎日、好きなだけ寝て、食べて、人間に媚びず気ままに生活をしており、その何事にも縛られない、穏やかでゆったりとした猫の佇まいに、桃源郷に近いものがあると感じています。
また、桃源郷は、結局この世に生きている限り辿り着けない場所です。猫の生活に憧れること自体も、桃源郷に思いを馳せることと似ているとも感じます。
俗世から離れ、穏やかに時間が流れる桃源郷を、猫の姿、眼差しから感じていただきき、また猫そのものの愛らしさも感じていただき、心が穏やかな気持ちになっていただけたら幸いです。
● 岡本望
主に、日本画材を用いて制作をしています。
《日常の中の桃源郷》
猫や子どもの無垢で愛らしい存在や、路傍の草花などありふれた存在をモチーフにし、そこに桃源郷のような安らぎ・懐かしさ・憧憬を感じる日常の光景を絵として描きたいと日々模索しています。
《眠り猫を描くこと》
現在は、主に飼い猫を多く題材にしてますが、その中でも眠る猫に重きをおいています。
なぜ《眠る猫》なのか。
我が家の猫の寝相が格段に悪く、それが滑稽で、歌川国芳の猫のように洒落ていたのもありますが、白雪姫のように綺麗に眠る姿でなく、無防備な寝姿からは、生き生きとした生命力を感じ、そのありのままの姿に憧れを覚えます。
《技法について》
日常の中にある光景を桃源郷の様な安らぎの空間として表現するうえで、《淡く光に満ちた色彩》を大切にしています。
岩絵具の「白」や「13番」といった粉のように細かい粒子で明るく淡い絵具を使用し、
それを薄く重ねることで、味わい深い色彩と、淡い色彩の光に満たされた画面を作り上げています。
【略歴】
1986年
・三重県生まれ
2011年
・広島市立大学芸術学部日本画学科卒業
2013年
・広島市立大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了
【入賞歴】
2014年
・第14回芸美会(同’15〜18年、20〜23年/福屋八丁堀 広島)
2016年
・「Flag of the west 」(同’18、22年/Gallery G 広島)
2021年
・第16回津市美術展覧会日本画部門 津市長賞
2022年
・第17回津市美術展覧会日本画部門 津市教育員会教育長賞
2024年
・美術新人賞デビュー展入選